免疫力を高めるお灸

お灸(きゅう)は熱いのをガマンするというイメージを持たれている方は多いようですが、当院で行うお灸の施術のほとんどは熱さを感じません。

疾患(病)や症状に合わせ、時にお灸を多用することもあります。

今回は、お灸の効能についてお伝えいたします。

多くの研究発表で、お灸治療を行うと、からだの免疫機能を担う白血球の増加現象が報告されています。

白血球の中でも、好中球(からだに入ってきた細菌や真菌類を飲み込み殺菌・感染を防ぐ)、リンパ球(特にウイルスなどの小さな異物や腫瘍細胞に対して攻撃する中心的な役目をする)がお灸を行った後、直ちに増え始めて4~5日それが持続するという研究結果が出ているのです。つまり免疫力を底上げする効能がお灸にはあるということが分かっています。

現代、増えているガンや脳卒中や心臓疾患、およそは身体の免疫機能や健康を維持する力が低下する状態で発症します。

健康状態が良くない身体に、薬を使用してもその効果は得られにくく、副作用ばかり強く出ることもあります。

上記の疾患への予防や再発の防止、薬の副作用の軽減を目的に、お灸でからだを整えていくと、大きな効果が期待できるのです。

昔から伝わる、伝統療法。受け継がれて続くものには、大きな理由があるものですね。

【参考】10月24日に行われた伝統鍼灸学会香川大会のシンポジウム