睡眠に効く、鍼灸アプローチ
少し前にご来院された患者さんです。
50代の会社員の方で、「毎日7時間は寝てます。でも、朝起きても疲れが全然取れていない気がして…」と、話してくださいました。
「ちゃんと寝てるのに…なんで?」
実はこの手の相談、ここ最近とても増えているんです。
睡眠=休息、ではない?
東洋医学では、睡眠時間を確保していても“しっかり休息できる”とは言いません。
私たちの体は、夜になると副交感神経が優位なり、昼間の活動で使った体力を回復していきます。
でも、ストレスや疲れが蓄積していると
このバランスがうまく取れなくなってしまうのです。
たとえば
〇眠っていても夢ばかり見ている
〇寝汗をかく
〇朝起きたときに頭が重い・体がだるく動けない
〇夕方まで体力や気力がもたない感じ
こんな状態が続いているときは、
「眠れているようで、回復できていない」
体からのサインかもしれません。
その患者さんは、仕事でも家庭でも責任が多く、
常に頭がフル回転。心も体もずっと“ON”の状態だったのです。
施術では、自律神経を整えるツボを中心に、緊張をゆるめる鍼と、お腹を温めるお灸を行いました。
すると、施術後には顔色が良くなり表情もゆるみ、「今、ものすごく頭が静かになった気がします」と。
帰り際に、仰られました。
「眠り」に関するお悩み
これは、東洋医学の視点で言うと
「気(き)」や「血(けつ)」の流れが滞っていたり、心と体のバランスが崩れているサインでもあります。
東洋医学は、「整える」ことが得意な医学のため
体が本来持っている力を引き出すアプローチをしていきます。
当院では、ストレスでこわばった身体をゆるめ、
日々諸々の疲労などで、揺れやすくなった心身を静めるような
優しい鍼灸施術を大切にしています。
「身体を整える」のに強い刺激を与える必要はありません。
使うのは、ほんの数本の細い鍼や温かいお灸です。
ツボをやさしく刺激して、体の巡りを整えることで、深いリラックスを感じていただいたり、
「お疲れですよ!」とSOSを発信する体の奥にあるストレスや緊張にアプローチします。
しっかり朝まで寝ているのに、調子が上がらない場合、東洋医学を取り入れてみるとすんなり解決に至ることは案外多いのです。
さまざまな症状・疾患にも対応いたしますので、お身体でお悩みの方はご相談ください!