風邪を早く治す秘訣
11月に入り風邪・インフルエンザともに流行してきました。
どれだけ注意していても、風邪をひくことってありますよね。
「早く治したい!」と思っても、薬に頼りすぎることなく、体が自分の力で回復するお手伝いをしてあげることはとても大切です。
今日は、東洋医学の考え方から見た“風邪を早く治すコツ”をお伝えいたします。
まずは「喉を乾かさない」こと
風邪のはじまりで多いのが「喉のイガイガ」。
東洋医学では、これは**「乾燥(燥邪)」**が原因のひとつと考えます。
乾いた空気は、喉の粘膜を弱らせ、ウイルスが入り込みやすい状態をつくります。
喉の粘膜が弱ると、体の免疫力やバリア機能も十分に発揮できなくなります。
そこで大切なのが保湿です。
特に、“鼻や喉の粘膜への保湿(加湿)をすると、体全体の免疫力を高める”と東洋医学では考えます。
◎マスクで鼻・喉を保湿する
◎部屋に加湿器を置く
小さな工夫が、体の防御力をぐんと高めてくれます。
次に「体をしっかり温める」こと
風邪の初期で「鼻水が止まらない」ことも多いですよね。
こんな時は、“首や足元をしっかり体を温めること”が大切です。
「熱が出る=悪いこと」と思われがちですが、実は体がウイルスと戦っている証拠。
東洋医学では、風邪の初期に「体を温め、じんわりと汗を出す」ことをすすめます。
◎生姜湯をゆっくり飲む
◎首・背中・足首から先を温める
◎軽くお風呂に入って血行を促す
体が温まることで血行が良く整い、免疫力が自然と高まる方向へ向かいます。
体も喉も“あたためて潤す”お味噌汁
風邪のとき、「食欲がないけど何か温かいものを取りたい…」という方におすすめなのが、お味噌汁です。
実はお味噌には、体を温める作用と“保湿”の力があるんです。
味噌の発酵成分は腸を整え、東洋医学でいう“気(エネルギー)”の流れをサポートしてくれます。
また味噌はアルカリ性食品のため、血行を促進してくれるという点もおさえておきたいところです!
具材を少し工夫すれば回復力アップ:
- 🧄ねぎ:体の表面を温め、冷えを追い出す
- 🫛豆腐:体の潤いを保ち、喉にも優しい
- 🫚生姜:冷えを取り、免疫力を底上げ
温かいお味噌汁をゆっくり飲む時間をつくるだけでも、体がほっとゆるみ、回復が早まりますよ。
―まとめ―
風邪を早く治す秘訣は、
**「喉を潤す」+「体を温める」**のシンプルな2ステップ。
これらをふまえて東洋医学では、体を「整える」ことが何よりの予防と考えます。
もし風邪を繰り返してしまうときは、体のバランスを見直すサインかもしれません。
体には、本来すばらしい治る力が備わっています。当院は、その力をそっと後押しするお手伝いをしています。
ぜひ一度、鍼灸や漢方をはじめとする東洋医学で“自分の体と向き合う時間”を体験してみてくださいね。
院 長 榎 本